関数 と 変数 は、プログラムを書くうえで基本的な要素です。それぞれの役割や使い方を簡単に説明します。
1. 関数(Function)
概要
関数は、特定のタスクや処理をまとめたコードのブロックです。
必要なときにその処理を呼び出して使うことができます。
特徴
- 再利用可能なコードを作るための仕組み。
- 引数を受け取り、何らかの処理をして結果を返す場合があります。
- プログラムの構造を整理し、可読性を向上させます。
構成要素
- 名前(Name): 関数を呼び出すときの識別名。
- 引数(Arguments): 関数に渡す入力データ(必要な場合)。
- 処理内容(Body): 実行するコード。
- 戻り値(Return Value): 処理結果を返す値(必要な場合)。
例(MQL4の関数)
mql4コードをコピーする// 関数の定義
double CalculateSum(double a, double b) {
return a + b; // a と b を足して結果を返す
}
// 関数の呼び出し
double result = CalculateSum(10, 20);
Print("合計: ", result); // 出力: 合計: 30
2. 変数(Variable)
概要
変数は、データや値を一時的に保存するための箱のようなものです。
特徴
- プログラム中でデータを保存、更新、参照するために使います。
- 各変数には、識別名(名前)とデータ型があります。
- 値は実行中に変更可能です(変更不可の定数もあります)。
構成要素
- 名前(Name): 変数を識別するためのラベル。
- データ型(Type): 保存できるデータの種類(例: 整数、実数、文字列)。
- 値(Value): 実際に保存されるデータ。
例(MQL4の変数)
mql4コードをコピーする// 変数の宣言と初期化
int number = 10; // 整数型の変数
double price = 123.45; // 実数型の変数
string message = "Hello"; // 文字列型の変数
// 値の変更
number = 20;
Print("新しい値: ", number); // 出力: 新しい値: 20
関数と変数の違い
特徴 | 関数 | 変数 |
---|---|---|
役割 | 特定の処理を実行する | データを保存する |
構成要素 | 引数、処理内容、戻り値 | 名前、データ型、値 |
利用目的 | 処理の再利用と整理 | 値やデータの一時保存と操作 |
例 | 計算処理、データ取得など | 数値、文字列、配列などの保存 |
関数と変数の組み合わせ
関数と変数は、一緒に使うことでプログラムを効率的に動かせます。
例(関数で変数を利用)
mql4コードをコピーする// 関数定義
double CalculateSquare(double num) {
return num * num; // num を二乗して返す
}
// メイン処理
double value = 5;
double square = CalculateSquare(value);
Print("数値: ", value, ", 二乗: ", square); // 出力: 数値: 5, 二乗: 25
関数は「処理」、変数は「データ」の役割を果たし、プログラム全体を成り立たせる基盤になります。
コメント