関数ヘッダ(Function Header)は、関数の宣言や定義の一部で、関数の名前、引数、戻り値の型など、関数の基本的な情報を示す部分です。プログラム内で関数を呼び出すために必要な構造を提供します。
関数ヘッダの構成要素
関数ヘッダは以下のような情報を含みます:
- 戻り値の型(Return Type)
- 関数が処理結果として返す値の型(例:
int
,double
,void
)。 - 戻り値が不要な場合は
void
を使用。
- 関数が処理結果として返す値の型(例:
- 関数名(Function Name)
- 関数を識別するための名前。
- プログラム中で関数を呼び出す際に使用されます。
- 引数リスト(Parameter List)
- 関数が受け取るデータ(引数)の型と名前。
- 複数の引数がある場合はカンマ(
,
)で区切ります。 - 引数が不要な場合は空の括弧
()
を記述します。
例(C++ や MQL4 の場合)
1. 簡単な関数ヘッダ
int add(int a, int b);
- 戻り値の型:
int
(整数型の値を返す) - 関数名:
add
- 引数リスト:
int a
: 整数型の引数a
int b
: 整数型の引数b
2. 実際の関数定義
関数ヘッダは、関数の処理を記述する本体(Body)と一緒に書かれることが多いです。
int add(int a, int b) {
return a + b; // 引数 a と b を足して結果を返す
}
- ヘッダ部分:
int add(int a, int b)
- 本体部分:
{ return a + b; }
関数ヘッダが重要な理由
- 関数のインターフェースを定義
- 他のコードやプログラマに、関数がどのように使えるかを示します。
- コンパイラへの情報提供
- 関数の型や引数の情報をコンパイラに伝え、適切な処理を行わせます。
- プログラムの可読性向上
- プログラマにとって、関数の意図や使い方を明確にします。
関数ヘッダとプロトタイプ
- 関数ヘッダは関数定義の一部です。
- 関数を呼び出す前に、プロトタイプとしてヘッダだけを書くこともあります。
関数プロトタイプ
int multiply(int x, int y); // 関数ヘッダ部分のみ記述
関数定義
int multiply(int x, int y) {
return x * y;
}
- プロトタイプは、関数を定義する前にその存在を知らせるために使われます。
MQL4 の例
MQL4でも同じように関数ヘッダを使います。
関数ヘッダの例
double CalculateAverage(double value1, double value2);
- 戻り値の型:
double
- 関数名:
CalculateAverage
- 引数リスト:
double value1
double value2
関数の定義
double CalculateAverage(double value1, double value2) {
return (value1 + value2) / 2; // 平均を計算して返す
}
まとめ
関数ヘッダは、関数の基本的な情報(名前、引数、戻り値の型)を宣言する部分で、関数を呼び出すために不可欠な役割を果たします。プログラミングの基礎として、正確に理解することが大切です。
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