複利(ふくり、Compound Interest)とは、元本だけでなく、発生した利息にも利息がつく計算方法を指します。これにより、利息が時間とともに増加し、長期間の投資や借入れにおいて大きな効果を発揮します。
複利の基本概念
- 元本(Principal):
- 初めに投資または借入れた金額。
- 利率(Interest Rate):
- 年間利息の割合。通常は年利で表示されます。
- 期間(Time Period):
- 投資または借入れの期間。通常は年単位で計算されますが、月単位や日単位でも計算できます。
- 利息計算頻度:
- 利息が計算される頻度(例:年利、半年利、月利など)。計算頻度が高いほど、複利効果が大きくなります。
複利の計算方法
複利で計算される元利合計は次の式で求められます:
A=P{1+(r÷n)}nt
- A:元利合計(将来価値)
- P:元本
- r:年利率
- n:利息計算頻度(年間何回)
- t:期間(年数)
複利の例
例えば、元本が100万円、年利率が5%、期間が3年、利息計算が年1回の場合、複利の計算は以下のようになります:
A=1,000,000×{(1+(0.05÷1)}1×3
A=1,000,000×(1+0.05)3
A=1,000,000×1.157625
A=1,157,625円
複利の特徴
- 利息が利息に対して計算される:
- 複利では、元本だけでなく、発生した利息にも利息がつくため、利息が時間とともに増加します。
- 長期投資に有利:
- 長期間の投資や借入れにおいて、複利効果により利益が大きくなります。
- 計算頻度の影響:
- 利息計算の頻度が高いほど、複利効果が大きくなります。例えば、年1回よりも月1回の方が複利効果は大きくなります。
複利と単利の比較
複利の利息の増加:
- 元本:100万円、年利率:5%、期間:3年、年1回の計算
- 複利の元利合計:約1,157,625円
単利の利息の増加:
- 元本:100万円、年利率:5%、期間:3年
- 単利の元利合計:1,150,000円
複利の利点
- 利益の拡大:
- 時間が経つにつれて、利息が元本に追加されるため、総額が指数関数的に増加します。
- 早期投資の効果:
- 早期に投資を開始することで、より長期間複利効果を享受でき、最終的なリターンが大きくなります。
まとめ
複利は、元本と利息の両方に対して利息が計算されるため、長期間の投資や借入れにおいて非常に強力な効果を発揮します。複利の理解と活用は、資産運用や借入れの計画において重要です。投資の早期開始や、利息計算頻度の高い投資先を選ぶことで、複利効果を最大限に活用することができます。
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